アルテミア

GEE-TEA

2006年01月22日 07:49

水産稚魚の餌として、又は成魚の栄養補給にバッチリの活きたプランクトン、ホウネンエビ科のアルテミア・サリナ(Artemia Salina) ブラインシュリンプと言った方が分かりやすいでしょうか?
(以下アルテミア)

先日も少し書きましたが、うちでは飼育している全ての魚(カクレクマノミ、ルリスズメ、ベタ、グッピー、黒メダカ)に毎日活きたアルテミアを与えています。
理由は、出来る限り元気に、そして自然体に近い形で育てたいから。

考えてみて下さい。
もし自分が毎日毎日、朝も昼も夜も乾いた硬いエビ煎餅しか食べさせてもらえなかったら?しかも毎回同じ味で。
もう嫌や~ たまにはちがう濡れたモン食いてぇ~ って絶対なります。

ほんとは魚もカンピンタンな精製飼料なんて食べたくないはず。
けどそれしかないし腹減ってるしもう何でもええわぁ~ みたいな状態になってるんじゃないでしょうか?
おまけに彼らは言いたくても声出せません。

そんな事を考えていたらやっぱり自然界の様にピクピク動くプランクトンを狩りして食べて欲しくなり、カクレクマノミが来てしばらくして(4年前から)与えるようになりました。

とりあえずアルテミアについて、軽く説明します。

まずはコレを手に入れなくては始まらない。

4年前に大量に買ったブラインシュリンプエッグス。アルテミア・サリナの卵です。
熱帯魚店や通販で簡単に手に入りますが、値段はまとめ買いしないとかなり高い。

この卵は耐久卵(シスト)と呼ばれていて今は乾燥して眠っている状態。
しかしある条件が揃うと、やがて鼓動が始まり約1日で孵化するインスタントみたいな卵。

アルテミアの産地にその謎が隠されているらしくて、3大棲息地として有名なのがアメリカ・グレートソルトレイクとサンフランシスコ、それに中国などの塩湖。
アルテミアは、水温が20度~26度くらいで海水と同じ様な濃度の塩水であれば普通に幼生を産んで繁殖するのですが、ソルトレイクなど水温や塩の濃度が極端に変化する湖中で環境に適応できなくなると耐久卵を産み、また住み良い環境が戻ってくるまでその卵は眠り続けるんです。乾燥しても、何年だろうと。
すごいですねぇ。

では孵化させる方法。


これは人により様々。うちではこんな感じの入れ物を2つ使っています。しょっちゅう変わります。
普通はこの中に人工海水を入れて水温を26度に合わせたりしますが、めんどうなのでクマノミタンクの飼育水を使い、ワムシとクロレラを50ccづつ入れてエアレーションした中にアルテミアの卵をスプーン2杯入れてわかす。強化です。
昔から温度はさほど気にしてません。20度ぐらいなら大丈夫!

そして一日待つと約半分が孵化。
孵化にばらつきがあるのはたぶん水温も関係していると思います。

エアーを止めると卵の殻が沈み、光を当てると一箇所に集まってくるので、すかさず自作専用スポイトで捕獲しネットで濾してから魚達に与える。
このスポイトなど自作アイテムも後日紹介いたします。

孵化して12時間以内の幼生はノープリウスと言う名前で、この時が一番栄養価が高い。
しかしどの魚もひたすら食べ続けてますが、時間が経つにつれ栄養は抜けていくしカクレクマノミにはちょっと小さすぎて食べ応えが無さそうなので、カクレ用に少し大きく育てたアルテミをあげる事にしました。


コメビツの上に穴をあけてエアーホースを通し、空気の抜け穴もあけてパワーシュリンプ育成槽の完成。
これには一応人工海水を使っています。と言ってもスーパーで売っている普通の粗塩ですが。笑
その中にアルテミアの餌となるワムシと、ワムシの餌となるクロレラを入れてアルテミアを投入。


全然アルテミア見えなくてすいません。
そしてエアレーションと時々水換えして数十日飼育していきます。

現在一番デカいのが3.5mm位。
けっこう時間と手間かかりますね。

関連記事